心理学本を読み漁っているサラリーマンが絶対に参考にしてはいけない営業テクニックとは?
ミラーリングはテクニックではなく、シグナルに過ぎない
つまりミラーリングとは、相手の心を掴む心理学のテクニックと言われていますが、それは実社会では間違っているというのが私の結論です。
私が過去10年間の営業マンをしていてミラーリングにかんして得た結論は以下のものです。 【Tatsuの格言】 「ミラーリングとは、相手との距離を縮めるために使われるテクニックではなく、相手との距離が縮まっていることを確認するシグナルである」
どういうことか説明します。
これまで、すべてのメンタリズムに関する書籍ではミラーリングとはまだ仲良くない相手との距離を縮めるためのテクニックとして紹介されてきました。
しかし、違うのです。
ミラーリングとは、仲の良い相手に“思わずしてしまうもの”なのです。 たとえばカップル。ファミレスでカップルの行動を見ていると、話し方や飲み物を飲むタイミングまでかなり同じ仕草をしていることがわかります。それは、2人が無意識的に親近感を抱いているから。親近感を抱いている相手同士は同じ仕草を“してしまうもの”なのです。そして、互いに同じ行動をしていることに違和感がない。
それは、商談でも同じ。相手がお茶を飲むタイミングに合わせて自分がお茶を飲むのではなく、自分がお茶を飲むタイミングで相手がお茶を飲むかを見るべきなのです。
もし、クライアントもお茶を飲んでくれたとしたら、あなたにかなり信頼感、親近感を持っている証拠。自然とミラーリングをしてしまっているからです。
いっぽう、そうでない場合は相手はまだあなたを十分に信頼できていない証拠。まだまだ聞き役に徹して相手との呼吸を合わせることに注力して下さい。聞き役として相手のニーズを引き出すまでは、小手先のテクニックはむしろ邪魔。商談が失敗する要因にすらなり得ます。
というわけで、心理学の本に書かれたミラーリングの内容は今日から実践するのをやめてください。あくまで、自分の行動と同じ行動をしているか確認するためのチェック項目としてミラーリングは捉え直すこと。そうすれば、かつての私のようなクライアントからのクレームは防げます。事例であげた田代さんも、ひたすらクライアントの山田部長の話を聞けばよかったんですね。
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