オウム真理教と肉食オラオラ営業マンのダメな共通点
前回は心理学本に書かれている「”NO”と言わせないテクニック」をなぜ実践してはいけないかをご紹介しました。(前回参照:心理学本の“NO”と言わせないテクニックは時代遅れの昭和テクである) 今回は、過酷な営業研修をしても今の時代できる営業マンになれない理由を解説します。
人見知りな人がトップ営業マンになる理由
今年の春、新卒採用を受けようとしている就活中の男子大学生(田中くんと言います)から相談を受けました。彼は早慶クラスの大学の法学部に通っており、弁護士になるべく法科大学院への進学を考えていたものの、進路を変更して民間企業を受けたいと言っていました。 民間企業のことはあまり詳しくないので、職種からいろいろ教えてほしいと頼まれたのですが、なぜか「営業職だけは絶対にやりたくない」と言います。 その時の会話を再現しましょう。 田中「Tatsuさんは営業職ですよね? 僕、営業だけはやりたくないんですよね」 Tatsu「そうなんだ。なんで営業したくないの?」 田中「人見知りですし、厳しいノルマとかイヤじゃないですか。もともと弁護士になろうと思ったのも、資格をとって安定的に稼ぎたいと思ったからなんです。営業は自分に自身があって、めげない心を持ってないとできないじゃないですか」 Tatsu「うんうん。たしかに、テレビ番組とかで厳しい営業ノルマを課せられてる営業マンって見るもんね。そういう営業は向いてないって思うの?」 田中「そうです!でも、SEとか、全然興味も持てないし、どうしようかな……」 と、こんな具合に田中くんは営業職だけはなりたくないと主張していたんですね。 しかし、田中くんはひとつ大きな誤解をしていました。 彼は人見知りゆえに営業マンに向いていないと口にしていましたが、むしろ人見知りのほうがトップ営業マンになりやすく、田中くんがトップ営業マンになってもなんら不思議ではないという真実です。